石囲みからの装飾、後付けタイプのダブルフレーム編みを解説していきます。
まずは石囲みについてです。これから解説する石囲みはバチカンを製作しないタイプの石囲み方法で、石全体を囲み編みした後、それを囲い閉じ、紐を処理して完成です。このままでもブレスに石を配置したりペンダントの基盤として使えます。

さらにそこに後付けしていくダブルフレームのデザインはそのままペンダントとして使用することも可能ですし、もちろん紐を継ぎ足してマクラメブレスレットへの展開も可能です。

”後付けタイプのダブルフレーム”とは石囲みに直接編み込んでダブルフレームにするのではなく、石囲みを完成させた後、外枠のライン(タッチング結び)を製作し後付けするという方法です。編み込んでいくタイプのダブルフレームが苦手という人はこちらも試してみてください。
この方法の応用として枠と渦巻き模様を掛け合わせダブルフレームと渦巻き模様のマクラメ装飾を製作することができます。

準備するもの
- フレーム編みした枠 フレーム編みについてはこちら→フレーム編みの編み方
- 石(カボション) →マクラメ用カボションの選び方

製作工程 石囲みダブルフレーム編
1、内枠用のフレームを製作する。
2、石を内枠をはめ結び止める。
3、紐の処理をする
4、タッチング結びで外枠を作る
5、内枠と外枠を縫い止める
6、ダブルフレームの完成
石囲みダブルフレームの編み方
1、内枠用のフレームを作成する。
フレーム編みは様々なものがありますが今回は4本の紐を使って編む方法で製作していきます。

※実際は同じ色の紐で製作していきますが、ここでは軸紐と編み紐がわかりやすいように色別で製作してあります。
2、石を枠にはめる

カボション(石)の側面へ製作したフレームを合わせます。この時に軸紐同士を結び合せ、中心の石がしっかりとはまっているか確認してください。もし枠がゆるすぎたりする場合は少し編み目をほどき枠の外周を調節しておく必要があります。
石のはめ方はこちらのページで詳しく解説していますのでご参考ください。

前面と背面で軸紐同士を結び合せ中の石を固定していきます。
3、紐を処理します。


軸紐以外の編み紐⑤⑥⑦⑧を対角線状に交差させ一目縫います。

⑤⑥⑦⑧の4本の紐を対角線状に交差させ一目縫った状態。


⑦と⑤の紐を前面から背面の方へ向かって一目縫います。

次は①と②の前面の軸紐を背面に向かって一目縫い処理します。

A とBの紐の束をそれぞれ2、3ミリのこしてカットし焼きどめします。
焼きどめがわからない方はこちら→焼きどめとは?

AとBの紐の束をそれぞれ焼きどめします。


こちらはAとBの紐の束の焼きどめ跡です。
次に軸紐③と④を処理していきます。

④の軸紐をフレームの中心あたりに縫い焼きどめします。


③の紐も内枠の適当な部分を一度縫い同じようにして焼きどめしてください。

これで内枠の石囲みが完成しました。

4、タッチング結びで外枠を作成します。
この時に製作するタッチング結びはマクラメビーズの作り方と同じ方法で作成しますので以下のリンクを参考に石の外周に合わせて編み目を調節しておいてください。
→タッチング結びの結び方(マクラメビーズ編)

5、内枠で編み込んだ石の周りに外枠をセットし、内枠と外枠を縫い合わせていきます。

軸紐の部分を穴に通して引き締めます。

ぴったりとサイズが合うようにタッチング結びの結び目を追加したり解いたりして調整してください。

残りの紐が十分な長さがある場合はそのまま使って縫っていきます。

※ここではわかりやすいように縫い糸を別な色(黄色)で追加して説明していきます。

内枠に縫い紐を通し縫います。

外枠の内側から外側へ紐を通します。

紐を引き締めます。

この繰り返しとなります。

一周縫ったら、焼きどめして止めます。

裏面はこんな感じになります。

石囲みダブルフレーム表面

6、ダブルフレームの完成

内枠と外枠の縫い止める位置が悪かったりすると外枠が開いてしまいますので気をつけましょう。また縫い止めている時点で内枠が緩み石が外れそうになる場合は→石どめロック縫いを試してみてください。石がしっかりと固定されます。
ダブルフレームの応用、展開例
- ブレスにする
- ペンダントにする
- ダブルフレームからの装飾
- 渦巻き装飾への展開




石枠が編めるようになったら様々な素材の紐を使ってアレンジすることが可能です。慣れてきたらこちらも試してみてください。

