前の段階で(→枠編み石の包み方)1と2の軸紐、3と4の軸紐それぞれの軸紐同士を結び止めるとこまで出来上がりました。

次に紐を通す部分(バチカン部分)を製作したいと思います。
タッチング結びで作るバチカン部分の編み方
それではマクラメペンダントの紐を通す穴の部分、「バチカン部分」を製作していきます。
ここでのポイントは、バチカン部分がぐらついたりほつれたりしない様にしっかりと固定してあげることです。
ペンダントをしていても、バチカン部分がぐらついていたりするとほどけて石が取れてしまうんじゃないかとか、不安になりますよね。
そんな心配をしなくても良い様に、ここではタッチング結びを使ったシンプルなバチカン部分の製作とそれをしっかりと固定する方法を解説していきたいと思います。
この基本をマスターすると、この編み方を土台にしてマクラメの装飾編みを乗せてアレンジしていくことができますのでぜひこの技術を習得してみてください。
それでは残りの紐を編んで、タッチング結びで、このような輪っかを作り、ペンダント用の三つ編み紐が通せるようにしてみましょう。

わかりやすい様に色別で製作してあります。(軸紐 茶)(巻き紐 緑)
空白部分の対角線処理

これはペンダントサイドの真上から見た図です。茶色が軸紐で前方と後方で結び留めて石が抜けないよう処理してあります。(ここまでの工程は前のページで完了)

次に軸紐以外の余計な紐(緑色)を焼き留めで処理していきます。緑の4本の紐で穴があいている部分を対角線上に塞ぎ、一目縫いその後焼き留めします。


こちらが紐で対角線上に縫い止めた状態 (下図)です

8.6.7.5番の紐を2、3ミリ残しカットし、その後、焼きどめ処理してください。
前面の紐の処理
ポイント ペンダントトップの前面が焼きどめ処理の跡などでごちゃごちゃしているのは見た目が綺麗ではありません。スッキリと完成させたいので焼きどめ処理は紐を裏側に渡し、見えにくい裏面で行いましょう。
それでは、石の前方に来ている軸紐は使いませんので後方に向かって一目縫い焼き留め処理をしておきます。

手前から後方に一目から二目ほど針ですくい縫い焼きどめします。



紐を通す輪となる部分の作成
この時点で軸紐3本がまだ残っていますのでそのうち前面から1本裏面から1本持ってきて根元で一度結び、その後タッチング結びをします。
(補足)裏面の残りのもう一本は後で使うので紐を処理せずにとっておいてください。



この時点でタッチング結びで8目ほど編みました
ポイント
この長さは輪の円周となるのですが、これが広すぎたりするとペンダントを正面から見た時に無駄にバチカン部分が長くなってデザインのバランスが崩れてしまいますのでできるだけバチカン部分を控えめにするためにはギリギリ紐が通るくらいの輪の円周がベストだと思います。一ミリほどのワックスコードで三つ編み紐を作り通す場合8目ほどがちょうどよく仕上がります。
半分に折り曲げ矢印の部分にタッチング結びの軸紐を針で通します。前方に折り畳んでも、後方に折り畳んでも構いません。一度、根元に針で紐を通してから結び留めます。



輪の部分の固定

二本の紐をサイドで結び合わせます。手前側を結んだら反対側に紐を渡して同じように結びます。ポイントは、バチカン部分がグラグラと動かないようにきつく結び、固定することです。


最終的な紐の処理の仕方(マル秘テクニック公開)
最後に紐を処理していくのですが、ここでバチカン部分がぐらつかないようにするコツがあります。処理する紐を一度枠編み部分に縫い付け(前面側から裏面へ紐を通す)それから焼き留めをしましょう。そうしてあげることによってバチカンが固定されます。


同じように逆再度も紐を処置してください。
巻き留め

最後に残った一本の紐を使い、その紐を3回ほど根元でグルグルと巻きつけて引き締めさらに動かないように固定します。

ポイント
この時も巻きつけすぎは、ペンダントトップのデザインが雫型になってしまいますので気をつけましょう。
最後紐を留める時は、根元に紐を通し締め、焼き留めして完成となります。

バチカン部分の穴は爪楊枝などの棒でサイズを多少開くことができますのでペンダント用の紐や、三つ編みなどの紐が通りにくい場合に試して見てください。

これで基本となるシンプルなマクラメペンダントヘッドが完成となります。

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