結び目はいったいどこにアクセスしているのでしょうか?
神聖な結び目や編み目というのは、祈りや願いが組み込まれた呪術としての結び目のことです。
昔から人々は結び目や模様に思いを乗せてそれをどこかに送信していたわけですよね。それっていったいどこに繋がっているのでしょうか?

神社のしめ縄や縄文土器、水引き模様なんかからも、結び目の神聖な力が日本の文化には伝わってきています。
これは、私の勝手な考察なのですが、太古の昔、この世界に結び目の情報を伝えた源となる存在(エネルギー体)が存在していて、そこにアクセスした者へ、結びの技法や知恵、呪術などを伝えたに違いないと思ってしまうのです。

どこに繋がっていたんだろう?という疑問がありまして、調べていいたらなんと、日本はむすびの神が大変多い国だということがわかりました。
結ぶという言葉
そもそも日本には結びという言葉で表現されたたくさんの言葉があります。
例えば
- 契約を結ぶ
- 縁結び
- 人との結びつき
- 結婚
- 団結
- 結界
- ご縁が結ばれる
「結び」という言葉の語源
日本の古事記では始めに3柱の神様が登場してきます。
- 天之御中主神(アメノミナカヌシ)
- 高皇産霊神(タカミムスビ)
- 神皇産霊神(カミムスビ)
天之御中主神(アメノミナカヌシ)は宇宙を統括する神です。そして一緒に降り立った2柱が、高皇産霊神(タカミムスビノカミ)と神皇産霊神(カミムスビノカミ)です。
そうなんです。結び=産霊(ムスビもしくはムスヒと呼ぶ)が語源なのでは?とも言われているのです。
さて、結びの研究者 額田巌さんの考察と語源についての文を以下に抜粋いたします。
むすび(産霊)とは「言海」にあるごとく「陰陽相対的なものが和合すれば必ず一つの新しい活動が起こる」ことを意味し、また「むす」とは産の意味であり、「び」は「神霊」の意味であるから「むすび」とは「天地万物を作る力をもつみたま」とも言える。
法政大学出版局 ものと人間の文化史 結び 額田巌著より抜粋
「結び」の語源をたずねると「陰陽相対的なものが和合して新しい活動を起こす」と言われ、我が国では男女の和合によって生まれた子供を「むすこ」「むすめ」とよぶが、これは「むすびひこ」「むすびひめ」という言葉の略称である
法政大学出版局 ものと人間の文化史 結び 額田巌著より抜粋
「むすび」とは「産霊」とかきその語源は「陽と陰とが相集まって新しきものを創造する
法政大学出版局 ものと人間の文化史 結び 額田巌著より抜粋
結びに興味のある方はぜひ一読ください。→結び 額田巌著
この高皇産霊神(タカミムスビノカミ)と神皇産霊神(カミムスビノカミ)2柱の神様は「働きかける」立場の神様と「働きかけられる」立場の神様として対のような関係として表されています。
エネルギーとして図にするとまるで陰陽を表しているようにも見えますし、この陰陽のシンボルは、一本の紐を結び止め左右に均等に力を加えたときのバランスの取れた状態を表しているようにも感じられます。
なんだか結び目という象徴がとても神聖なものに感じられてきますよね。
日本の産霊(ムスビ)の名を持つ神様
ほかにも古事記には高皇産霊神(タカミムスビノカミ)と神皇産霊神(カミムスビノカミ)の子孫である産霊(ムスビ)の名を持つ神々が沢山登場してきます。
- 萬産霊神(ヨロズムスビノカミ)
- 振産霊神(フリムスビノカミ)
- 生産霊神(イクムスビノカミ)
- 足産霊神(タルムスビノカミ)
- 魂留産霊神(タマヅメムスビノカミ)
- 火産霊神(ホムスビノカミ)
- 和久産霊神(ワクムスビノカミ)
こんなに沢山の結びの神様がいる国って日本だけなんじゃないでしょうか?
日本が、相対するものを和合する、「和」を大切にする国民性というのには昔からのこの結びが関係しているような気がしてなりません。

マクラメのデザインや情報をキャッチしたいときはもしかしたら「和」の波動状態に入ると新しいものを産み出すことができるかもしれませんね。